ベイパーの悩みであるスピットバックとは
熱いリキッドが跳ね返る現象
Vapeを始めたばかりのころに悩みやすいのが、熱いリキッドがバチバチと跳ね返ってくる「スピットバック(spit back)」です。
車などの給油口から燃料が吹き返すこともスピットバックと言うそうです。Vapeではアトマイザー内からリキッドが吹き返す現象のことを言います。
やけどしそうでVapeが怖くなる
スピットバックで飛び出してくるリキッドはやけどしそうなほど熱く、舌や喉などに当たるとものすごく痛いです。
一度経験すると、次からVapeを吸うこと自体が怖くなってしまいます。
私も最初の頃はVapeが嫌いになりそうなくらいスピットバックが怖く、どうにか解決できないかと悩んでいました。
スピットバックの根本的な原因
スピットバックは熱くなったリキッドが飛散する現象です。
正常に水蒸気化したリキッドはもちろん熱くありません。
つまり、水蒸気化しなかったリキッドや水分(アトマイザー内の結露など)が、コイルにあたって弾けることによって起こります。
クリアロであれ、RBA(自作ビルド)であれ根本的な原因は同じです。 原因が分かったので、対策方法を細かく見ていきましょう。
3種類の対策方法
スピットバックの対策を3つに分類してみました。
それぞれの原因に適した対策をご紹介していきます。
①設定・セッティングを見直す
コイルとコットンにエアフローが当たりやすいようにする
アトマイザーをビルド(RBA)している場合は、エアーがコットンにうまくあたっていない場合があります。 空気が効率よくあたらないと、リキッドが気化しにくく、液体のまま熱くなって飛散してしまいます。 コイル(コットン)の位置をエアフローの穴に近づけたり、エアーがあたりやすいような角度に調整しましょう。
コットンにリキッドを含ませすぎない
リキッドが多すぎてコットンがジュルジュルしている状態だと、水蒸気化しないリキッドの量が増えてしまいます。
クリアロなどの場合、コイルの上からリキッドをたらしたりしますが、これをやりすぎるとコットンが水分を多く含んでしまい、スピットバックが起こりやすくなるようです。
コットンを程よく多めにする
自作コイルの場合、コットンが細(ほそ)くなりすぎると水蒸気化がおこりにくく液体が飛散しやすくなりますので、コットンの量を増やしましょう。
といってもパンパンに詰め過ぎるとリキッド供給がされにくく、ドライヒットの原因になるので注意が必要です。
ワット数(コイル温度)を調整する
コイルの温度が低すぎるとリキッドの水蒸気化がゆっくりになってしまうため、スピットバックが起こりやすいそうです。
しかし、高いワット数の時も注意が必要で、最初にパフボタンを押した時に一気にコイル温度が上り、その勢いでリキッドが跳ねることもあります。パワーを高く設定した場合も最初は注意が必要です。
②部品やリキッドを変更する
ドリップチップを変えてみる
100%完璧にスピットバックを防ぐことは、Vapeをする上で難しいかもしれません。 そのような場合は原因よりも、リキッドが飛んでこないような構造のドリップチップを使用してみましょう。
ドリップチップにはスピットバック防止用のものがあります。
- 長くて吸い口の穴が小さいもの
全くスピットバックがないとは言えませんが、味が濃くなりリキッドが飛びにくくなります。 - 曲がっているもの
真上に上がるリキッドをカーブ部分が抑えてくれます。 - 網目状のもの
網目の穴が小さいので、跳ね返るリキッドをほぼシャットアウトしてくれます。 - スパイラル状のもの
スパイラル(らせん)構造によってリキッドをシャットアウトします。
スピットバックがとにかく苦手な人は、構造的にリキッドが飛んでこないドリップチップを変えてみるのはいかがでしょう
リキッドはVG率が高いものを選ぶ
PG率が高い(PG率50%など)サラサラしたリキッドの方がスピットバックが起こりやすいそうです。 VG率が高いリキッドを試してみるのも一つの対策になるかもしれません。
③吸い方を工夫する
パフボタンを試し押ししてから口を付ける
リキッドが弾けやすい最初のパフは口を付けず、一度パフボタンを「試し押し」してから口を付けて吸うようにしましょう。
リキッドチャージ後や、しばらく時間が経ってから吸う場合はコイルが冷却されており、最初のパフで一気にコイル温度が上がりリキッドが飛び散りやすくなっています。 時間が経ってコイルに付着したリキッドが飛んでくるというのも原因のようです。
しっかり吸って空気の流れをつくる
パフボタンだけを押して空気を吸い込まないと、リキッドが液体のまま飛んできやすくなります。 しっかり吸い込んでアトマイザー内に空気の流れができると、コットンに染み込んだリキッドが水蒸気化しやすくなります。
一度スピットバックを経験してしまうと吸い込むのが怖くなってしまいがちですが、しっかり吸い込んで空気の流れをつくることもスピットバック防止になります。
軽いスピットバックは慣れてくる
小さい粒くらいなら平気になる
私はVapeを始めたころスピットバックが苦手で、Vape自体が嫌になりそうな時期がありました。
しかし、今となっては軽いスピットバックなら気にならなくなり、当初よりは慣れてしまいました。
経口が広いドリップチップは煙が多く、ダイレクトに味が感じられるため、多少のスピットバックがあっても、好んで使用する時があります。
Vapeを知らない人に貸す時は注意!
Vapeに慣れてない友人などが吸わせてほしいと言ってきた時は、スピットバックでびっくりさせてしまうかもしれないので、注意・忠告するようにしています。
初めての人には忠告してあげましょう。
まとめ
スピットバックは「正常に水蒸気化しなかったリキッドの飛散」が根本的な原因のようです。
各アトマイザーごとにエアフローやコットン、ワット数の調整をすることが対策になります。
他にも、構造的にスピットバックを防ぐドリップチップに変えるのも一つの手段になりそうです。 私は「吸い方」に注意することが一番重要な対策になると感じています。
最初に吸う時は口を付けずにパフボタンを1、2回押して、「ある程度リキッドが飛んだことを確認してから吸う」ようにクセづけていれば、スピットバックの被害は飛躍的に減ることでしょう。
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